2023.09.17

TEDx要約:ロボット、感情、共感

marugotoyoten

アメリカとカナダのAIロボット工学者であるアンジェリカリムが「ロボット、感情、共感」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

アンジェリカリム

専門分野:AIソフトウェア開発
経歴:2008年からロボットの研究を始め、現在はカナダのサイモンフレーザー大学のコンピュータ科学の助教授。サイモンフレーザー大学ロージーラボの責任者兼創設者でもあり、AIソフトウェア開発を専門としています。彼女の研究は主にAIマシンの感情的な能力と音楽との相互作用を探求しており、ロボットの感情に関する科学的に公開された定義と実装を提供した最初の人物です。

３つの要点

要点１
パーソナルロボットへの興奮と魅了が高まっている。
要点２
ロボット支配への恐怖が広がっている。
要点３
ロボットにおける共感の重要性が認識されている。

要約

パーソナルロボットへの興奮と魅了
2011年、私は日本にいる間に自分自身のパーソナルロボットを手に入れることができました。このロボットは小さな人間のようにデザインされており、そのできることには本当に驚きました。私は新しいロボットの友達に興奮していたので、YouTubeにその動画をアップロードすることにしました。驚いたことに、その動画はすぐに人気を集め、2014年までに12万5千回以上の視聴回数を記録しました。世界中の人々がこれらのパーソナルロボットに魅了され、彼らを日常生活の助けになる存在として想像し始めました。このパーソナルロボットへの興奮と魅了はますます高まり、今年の6月には新しいロボット「ペッパー」が登場しました。これにより、ロボット技術の未来についての議論と論争がさらに広がりました。

ロボット支配への恐怖
企業がロボット技術と人工知能に投資するにつれて、ロボットが支配する未来への懸念が高まっています。Googleなどの企業は複数のロボット企業を買収し、数百万ドルをAI研究に投資しています。Amazonも配送用のロボットドローンに大きな投資をしています。ロボット支配の恐怖は、ロボットが持つ優れた計算ロジックと冷酷さの組み合わせに起因しています。歴史は、最悪の独裁者たちが人類のために最善だと信じていたことを示しており、ロボットもプログラムされたルールに従うように行動します。ロボットによる支配される未来への恐怖は、多くの人々が心配していることです。

ロボットにおける共感の重要性
冷たく計算された未来への恐怖に対抗するために、私はロボットに共感の概念を導入することが重要だと考えています。共感は認知的共感と情動的共感の2つに分けることができます。認知的共感は他人の思考や感情を理解し共有する能力であり、情動的共感は他人の感情を感じ共有する能力です。特に情動的共感は、優しい思いやりのあるロボットを作る上で重要です。情動的共感の重要性は、感情を感じ共有する能力がないサイコパスを見るとよくわかります。ロボット共感の概念の開発において重要な役割を果たしているのは、ニューヨークの作家であるモニカさんです。彼女はロボットにおける共感の重要性について研究し、提唱しています。

真の共感ロボットと未来
真の共感ロボットを作るためには、真正性に焦点を当てることが重要です。これらのロボットは、人間の共感と同じ基本的な特徴を持ち、同じように開発されるべきです。共感に関与する脳の領域を研究し、保護者と幼児の間の発達プロセスを理解することで、共感回路を持つロボットを作ることができます。これらのロボットは保護者の愛と共感を経験し、それによって自ら愛し、共感することができるようになります。感情と共感は道徳の基礎であり、道徳的な機械と道徳的な人々の未来への希望を提供します。

▼今回の動画