2023.08.26 2023.09.02

TED要約:世界最大の家系図の構築方法

marugotoyoten

イスラエル系アメリカ人の科学者であるヤニブエルリックが「世界最大の家系図の構築方法」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ヤニブエルリック

専門分野:コンピューターサイエンスとゲノミクス
経歴:コロンビア大学のコンピューターサイエンスの准教授を務め、マイヘリテージの最高科学責任者でもあった。エルリックの研究はコンピューターサイエンスとゲノミクスを結びつけている。

３つの要点

要点１
バイオメディカル研究において、系譜学は大規模な家系図を作成し、貴重なデータを提供することができる。
要点２
系譜学データの分析により、人間の移住と人口統計に関する洞察を得ることができる。
要点３
遺伝的変異は寿命の違いの15パーセントしか説明しておらず、行動やライフスタイルが寿命に大きな影響を与えている。

要約

バイオメディカル研究における系譜学の力
このスピーチでは、系譜学がバイオメディカル研究において持つポテンシャルについて話します。系譜学のウェブサイトであるgeni.comを利用することで、1億2500万人の人々を1つの家系図に結びつけることができました。これにより、大規模な家系図を作成し、科学的研究に貴重なデータを提供することができました。中学生でも理解できるように、アレクサンダー・ハミルトンとケビン・ベーコンの関係など、魅力的な物語やつながりを明らかにすることも可能です。データの品質は検証されており、人類に関する情報を学ぶための貴重な情報源となっています。

人間の移住と人口統計に関する洞察
私たちの広範な系譜学データの分析により、人間の移住と人口統計に関する洞察を得ることができます。1400年から1900年までの個人の出生地をマッピングすることで、西洋の植民地主義のルートに沿って系統の広がりを観察することができます。また、夫婦の出生地の距離は時間とともに増加しており、現在では100キロメートル以上移住することが一般的です。さらに、私たちのデータは、過去300年間において家族を形成するために移住するのは女性であることを明らかにしました。

遺伝的変異と寿命
私たちの大規模な家系図データを利用して、遺伝的変異が個人間の寿命の違いにどの程度影響を与えるかを分析しました。以前の研究では、遺伝子が違いの約4分の1を説明していると推定されていましたが、私たちの調査結果では、遺伝的変異は寿命の違いの15パーセントしか説明していないことがわかりました。つまり、私たちの行動やライフスタイルの選択が、寿命に大きな影響を与えているということです。たとえば、喫煙は遺伝子の2倍の寿命に10年の差をもたらすことがあります。

DNA法医学と未解決事件の解決
系譜学の力は、家族の歴史を理解するだけでなく、DNAの源に関連する遠い親戚を明らかにすることも可能です。この技術は、未解決事件の解決や犯罪者の逮捕において非常に価値があります。ゴールデンステートキラー事件はその最たる例であり、FBIが遺伝子系譜学を利用して犯人のいとこを特定し、逮捕することができました。この技術はその後、20件以上の未解決事件の解決に利用されています。中学生でも理解できるように、DNA法医学が犯罪解決にどのように役立っているかを説明することが重要です。

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