TEDx要約:マイクロブと心理学の関係
カスリーン マコーリフが「マイクロブと心理学の関係」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました
スピーカー
カスリーン マコーリフ
3つの要点
- 要点1
腸内細菌は私たちの行動や気分に重要な役割を果たしている。 - 要点2
腸内細菌は脳とコミュニケーションを取り、私たちの気分や認知に影響を与える。 - 要点3
腸内細菌は神経変性疾患の発症に関与する可能性がある。
要約
腸内細菌の行動への影響
私たちの体内に存在する細菌や他の生物であるマイクロバイオームは、私たちの行動や気分に重要な役割を果たしています。マウスを対象とした研究では、腸内細菌のないマウス、いわゆるバブルマウスは、通常のマイクロバイオームを持つマウスと比べて異なる行動を示します。これは、腸内細菌が好奇心、学習、記憶、さらには感情反応に影響を与える可能性があることを示唆しています。さらに、腸内細菌を一人から別の人に移植することで、体重、うつ病などの精神的な健康状態に影響を与えることがあります。
腸内細菌と脳のコミュニケーション
腸内細菌は、様々なメカニズムを通じて脳とコミュニケーションを取る能力を持っています。彼らは神経伝達物質を含む精神活性物質を生成し、これが脳の機能に影響を与えることがあります。このコミュニケーションは、腸と脳をつなぐ主要な神経回路である迷走神経によって可能にされています。腸内細菌は、迷走神経を直接活性化させるか、または循環系を通じて脳に到達する化合物を放出することができます。また、攻撃的な細菌が腸壁に侵入すると、免疫細胞や関連する化合物が脳に移動し、炎症を引き起こし、うつ病を引き起こす可能性があります。
迷走神経刺激とマイクロバイオームに基づく治療法
迷走神経刺激(VNS)は、迷走神経に電気刺激を与える治療法であり、重度のてんかんやうつ病の治療に有望な結果を示しています。この治療法は、腸のバリアを強化し、病原性細菌による脳への炎症を防ぎます。また、研究者は、腸内細菌の組成を変えたり、彼らが生成する化学物質を操作したりすることで、精神的な健康状態を治療する可能性を探っています。特定の細菌が自閉症スペクトラム障害やALSなどの状態に与える影響を調査するための臨床試験が進行中です。
腸内細菌と神経変性疾患の関連の解明
最近の研究では、腸内細菌がパーキンソン病などの神経変性疾患に関与する可能性があると示唆されています。腸内に存在するE.coliの一種が、パーキンソン病に関与するタンパク質に類似した変性した化合物を生成する個体もあります。この変性したタンパク質は、迷走神経を通じて広がり、脳細胞の変性を引き起こすことがあります。この関連性を理解することで、パーキンソン病の進行に介入する新たな可能性が開かれ、将来の治療法に希望を与えます。
▼今回の動画
編集後記
▼ライターの学び
腸内細菌は行動や健康に影響を与えることがわかりました!
これからの治療法に希望を抱き、私たちの身体のつながりを感じました!
▼今日からやってみよう
今日から腸内環境を改善するために食物繊維を積極的に摂ろう!
食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える効果があります。野菜や果物、穀物などをバランスよく摂ることで、健康的な腸内環境を促進しましょう!