2023.08.29 2023.09.03

TED要約:ハイチの工学の災害

marugotoyoten

翻訳者であるピーターハースが「ハイチの工学の災害」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ピーターハース

専門分野:英日翻訳
経歴:経験豊富な英日翻訳者

３つの要点

要点１
ハイチ地震は、不適切に建設された建物の崩壊が22万人の死者と130万人の避難者をもたらした。
要点２
ハイチの地震はチリの地震よりも500倍も弱かったにもかかわらず、チリではハイチで見られた死者の1％未満の被害しかありませんでした。
要点３
ハイチで安全な建物を確保するためには、現地の職人にアプローチし、適切な訓練を提供することが重要です。

要約

ハイチ地震の壊滅的な影響
ハイチ地震は、アメリカでも多くの人々に25分間の恐怖をもたらしました。最初は津波の心配でしたが、実際の恐怖はハイチの建物の崩壊でした。妻の写真には、国立宮殿、スーパーマーケット、看護大学、経済財務省など、破壊された場所が写っています。地震自体は多くの死者を出さなかったが、不適切に建設された建物の崩壊が22万人の死者と130万人の避難者をもたらしました。

建物の不具合の調査
地震後、私たちの組織であるAIDGは、ハイチの1500以上の建物を検査しました。学校、住宅、医療センター、食品倉庫、政府建物などを調査しました。バッファロー大学の地震工学研究の責任者であるアンドレ・フィリトロは、建物の不具合は不適切な建設技術によるものであることを発見しました。一般的な不具合箇所は、壁やスラブが適切に柱に結合されていないこと、カンチレバー構造、劣悪な建材、不十分な補強などでした。これらの問題には解決策があり、中学生でも理解できる方法で建物を適切に建設することができます。

チリの成功から学ぶ
ハイチの地震はチリの地震よりも500倍も弱かったにもかかわらず、チリではハイチで見られた死者の1％未満の被害しかありませんでした。その違いは、チリでの地震基準と制約された石造りの実施でした。制約された石造りは、壁、柱、屋根、スラブを結びつけて一体的な構造を作ります。ハイチとは異なり、チリでは数十年にわたってこの技術で建物を建てています。AIDGは、KPFFコンサルティングエンジニアとアーキテクチャ・フォー・ヒューマニティと協力して、制約された石造りの訓練をハイチにもたらす取り組みを行っています。

安全な建築技術の普及を目指す職人の力
ハイチで安全な建物を確保するためには、現地の職人にアプローチし、適切な訓練を提供することが重要です。ハイチ・リワイアード、ビルド・チェンジ、アーキテクチャ・フォー・ヒューマニティ、AIDGなど、さまざまな組織が国内に推定3万〜4万人の職人に到達し、訓練を行っています。この協力的なアプローチは費用対効果が高く、中学生でも理解できる適切な建築技術の普及の可能性を秘めています。職人の訓練への投資と制約された石造りの推進により、将来の地震に耐える強固な住宅でハイチを再建し、災害を単なる課題に変えることができます。

▼今回の動画