2023.08.30 2023.09.03

TED要約:呼吸する金属

marugotoyoten

ドリス・キム・サンが「呼吸する金属」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ドリス・キム・サン

専門分野:None
経歴:None

３つの要点

要点１
機械式冷房への過度な依存が問題である。
要点２
人間の皮膚に着想を得た建物の外装が有効である。
要点３
建築部品の革新により、建物の機能を向上させることができる。

要約

機械式冷房への過度な依存の問題
過去には、車や建物では冷房の使用が制限されていましたが、現在の技術の進歩により、冷房システムをリスクなく使用することができるようになりました。しかし、建物が機械式冷房に頼りすぎているため、多くのエネルギーを消費し、熱を排出しています。この過度な冷房への依存は、停電が起こった場合に建物が居住不可能になるという問題を引き起こしています。ネットゼロエネルギーを実現するためには、機械式システムの効率向上だけでなく、代替策を見つける必要があります。

人間の皮膚に着想を得た建物の外装
建物の外装は、人間の皮膚の機能を模倣すべきだという提案があります。人間の皮膚は、体温を効率的に調節するために自動的に働きます。同様の原則を建物の設計に取り入れることで、反応性のある外装を作り出すことができます。特に、熱双金属と呼ばれるスマート材料に焦点を当てた研究が行われています。この材料は、制御やエネルギーを必要とせず、加熱すると曲がる性質を持ち、換気や遮光の機能を提供します。

建築における熱双金属の応用
講演者は、「ブルーム」という概念実証のインスタレーションを紹介し、熱双金属の建築への潜在能力を示しています。このインスタレーションは、熱双金属で作られたキャノピーを特徴とし、太陽の角度に合わせて調整され、日陰と換気を提供します。また、熱双金属をガラスボックスの家に応用する方法も示され、日光の制御やプライバシーの確保が可能であることが示されています。さらに、熱双金属のパターンを二重ガラスの窓パネルに組み込むことで、高層ビルでの動的な遮光機能を実現することができます。

建築部品の革新
講演者は、建築部品における熱双金属のさらなる応用について探求しています。一つの研究では、まつげや繊毛の動きを模倣した小さな熱双金属の部品が作成されています。別の研究では、バッタの呼吸システムからインスピレーションを得て、建物の側面に穴を設けて空気循環を可能にしています。これらの革新的な部品は、従来の窓開口の代替手段を提供し、持続的な空気の流れを提供します。講演者は、手動操作や電力が利用できない状況でも、熱双金属の不疲労で効率的な性質を強調しています。

▼今回の動画