2023.09.27

TEDx要約:循環経済

marugotoyoten

ドイツのパラリンピック卓球選手であるトーマス・ラウが「循環経済」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

トーマス・ラウ

専門分野:卓球
経歴:右腕がなく、左手の指もないが、2020年東京パラリンピックで男子団体クラス6-7で銅メダルを獲得した。ヨーロッパチャンピオンであり、世界選手権の銅メダリストでもある。

３つの要点

要点１
ビジネスのやり方を変えることがなぜ重要か
要点２
持続可能な実践と循環型経済へのシフトが必要
要点３
所有よりもパフォーマンスに焦点を当て、原料を活用する

要約

変革の緊急性
この記事では、ビジネスのやり方を変えることがなぜ重要なのかについて話したいと思います。私たちの経済は大きな課題に直面しており、今すぐ行動を起こさなければ、さらに悪化する可能性があります。未来は保証されていないため、より良い未来を創造するために積極的に取り組む必要があります。私たちが直面している最大の課題の1つは、地球の脆弱性です。私たちはたった1つの地球しか持っておらず、それを大切にする必要があります。つまり、環境に害を与えない持続可能な実践を行うことです。また、原料の限られた供給の制約にも注意を払う必要があります。現在の消費ペースで使用し続けると、将来的には枯渇する可能性があります。私たちの現在のやり方である線形経済は持続可能ではありません。これは、資源を取得し、製品を作り、使用済みになったら捨てるというものです。これにより、多くの廃棄物が生まれ、地球に負担がかかります。できるだけ再利用やリサイクルを行う循環型経済にシフトする必要があります。このシフトを実現するためには、私たちの考え方と消費パターンを変える必要があります。私たちは選択の長期的な影響を考え、持続可能な決定をする必要があります。これは、リサイクルされた材料で作られた製品を購入したり、何かを捨てる代わりに修理を選択したりすることを意味するかもしれません。

態度の力
過去20年間、持続可能な建物の設計に取り組んできた建築家として、私は持続可能性は単なる認証や製品ではなく、この惑星上の生命を維持するすべてに対する態度だと学んできました。持続可能な建物の設計を始めた当初、私たちは多くの課題に直面しました。その中でも最大の課題は原料の不足でした。私たちはこれらの材料を使い続けると枯渇してしまうことに気付きました。そこで、再利用やリサイクルが可能な製品の設計に重点を置くようになりました。再利用やリサイクルを重視した建物や製品の設計により、廃棄物を最小限に抑え、資源を保存することができます。これは重要です。なぜなら、地球の資源を枯渇させることなく、私たちのニーズを満たし続けることができるからです。また、将来の世代も私たちと同じ機会を持つことができます。

所有とパフォーマンスの再考
この記事では、「ターン・トゥ」という新しいコンセプトを紹介したいと思います。このコンセプトは、生産者と消費者の関係を変え、廃棄物を減らすことを目指しています。「ターン・トゥ」は所有よりもパフォーマンスに焦点を当てています。つまり、製品を買って永遠に所有するのではなく、製品が提供するパフォーマンスを購入することを意味します。製品を使い終わったら、生産者に返却し、生産者はそれをリサイクルして新しい製品を作ります。このコンセプトを実現するためには、各製品に原料パスポートが必要です。このパスポートにより、リソースを効果的に追跡・管理することができます。また、製品が適切にリサイクルされ、無駄にされないようにするのにも役立ちます。消費パターンの変化には、生産者と消費者の両方の考え方の変化が必要です。生産者は簡単にリサイクルできる製品を設計する必要があり、消費者は使い終わった製品を返却する意思を持つ必要があります。これはチームの取り組みですが、廃棄物を減らし、資源を保存する上で大きな違いを生み出すことができます。

原料を活用する
この記事では、すべての製品が原料の銀行になる方法について話したいと思います。つまり、使い終わった製品を捨てるのではなく、それに含まれるリソースを保管して再利用することができるということです。このコンセプトを実現するためには、原料の価値を製品が提供する追加価値と分ける必要があります。例えば、ランプを買う代わりに、ランプが提供する光を支払うことになります。これにより、原料そのものではなく製品のパフォーマンスに対して支払いが行われます。このコンセプトの実践例は既に存在しています。例えば、ランプを販売するのではなく光を提供する照明会社があります。これにより、彼らはランプの管理を行い、不要になったらリサイクルします。このアプローチは不動産業界にも適用することができます。建物を原料の銀行として設計することができます。結論として、私たちは製品の消費方法や考え方を変える必要があります。循環型経済にシフトし、所有よりもパフォーマンスに焦点を当て、原料を活用することで、廃棄物を減らし、私たち自身と将来の世代のためにより良い未来を確保することができます。変化を受け入れ、持続可能な世界に向けて取り組む時が来ています。

▼今回の動画