2023.08.29 2023.09.03

TED要約:薬物を混ぜると本当に何が起こるのか？

marugotoyoten

アメリカのバイオエンジニアリング、遺伝学、医学、バイオメディカルデータサイエンスの教授（兼任でコンピュータサイエンスも）で、かつてはスタンフォード大学のバイオエンジニアリング学科の主任を務めた。であるルス・ビアジオ・アルトマンが「薬物を混ぜると本当に何が起こるのか？」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ルス・ビアジオ・アルトマン

専門分野:専門領域
経歴:経歴

３つの要点

要点１
薬物相互作用の研究により、複数の薬物を組み合わせることによる潜在的なリスクを特定することが重要である。
要点２
情報学とデータサイエンスの専門家の活用により、薬物の組み合わせの安全性を理解する上で重要な情報ソースを活用できる。
要点３
共同研究により、研究の信頼性を高め、薬物相互作用の研究結果を裏付けることができる。

要約

薬物相互作用の研究の重要性
このスピーチでは、薬物相互作用の研究の重要性と、複数の薬物を組み合わせることによる潜在的なリスクについて説明します。薬物が併用される際に生じる可能性のある有害な影響を特定するため、販売後の監視の必要性を強調します。情報学とデータサイエンスの専門家として、さまざまなデータソースを活用することが薬物の組み合わせの安全性を理解する上で重要だと考えています。

情報学を活用した薬物相互作用の分析
FDAが提供する有害事象のデータベースを利用して、私の学生であるニックが薬物が血糖値に与える影響を分析したデータサイエンスのストーリーを共有します。機械学習を通じて、ニックは薬物が血糖値を変化させるかどうかを正確に予測する分類器を開発しました。しかし、これだけでは発表にはなりませんでした。さらに調査するため、私たちはスタンフォードの電子医療記録からデータを分析し、パロキセチンとプラバスタチンを服用している患者の血糖値が有意に上昇していることを発見しました。

共同研究による研究の拡大
私たちは研究の信頼性を高めるために、電子医療記録を持つハーバード大学とヴァンダービルト大学と共同研究しました。共同で、パロキセチンとプラバスタチンを併用することで血糖値が有意に上昇した150人の患者を特定しました。重要なことは、この効果は糖尿病患者ではさらに顕著であることです。私たちは情報学的な証拠に基づいて研究結果を発表しましたが、結論をさらに裏付けるためにマウスでの実験も行いました。

検索ログを利用した副作用の理解
Googleの検索ログにアクセスできなかったため、患者が2つの薬物の高血糖関連の副作用について検索しているかどうかを調査するために、MicrosoftのBing検索を利用しました。高血糖に関連する特定のフレーズを定義し、パロキセチンとプラバスタチンが言及された場合に検索数が有意に増加することを発見しました。この研究は、患者の副作用に関する情報を間接的に収集するために検索ログを利用する可能性を示しました。

▼今回の動画