2023.08.30 2023.09.03

TED要約:あなたの脳があなたに場所を教える方法

marugotoyoten

神経科学者であるニール・バージェスが「あなたの脳があなたに場所を教える方法」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ニール・バージェス

専門分野:記憶と空間認知
経歴:アメリカの大道芸人ニール・バージェス（1846-1910）や、ロンドン大学の教授である神経科学者ニール・バージェス（1966年生まれ）などとは別人です。私は航空機の推進エンジニアであり、デザイナーでもあるアメリカのニール・バージェス・ジュニア（1918-1997）です。また、CillitBangの広告で知られる俳優でもあります。

３つの要点

要点１
ヒッポカンパスは神経細胞で構成されており、電気信号を通じてコミュニケーションを行う。
要点２
ヒッポカンパスの場所細胞は動物の位置を知るための地図を作成する役割がある。
要点３
場所細胞は環境の境界やエッジを検出して動物の位置を判断するために重要な役割を果たす。

要約

ヒッポカンパスの役割を理解する
このスピーチでは、ヒッポカンパスの役割について説明します。ヒッポカンパスは記憶に関連する機能を持っており、例えばアルツハイマー病では記憶喪失が起こることがあります。ヒッポカンパスは神経細胞で構成されており、電気信号を通じてコミュニケーションを行います。科学者たちは、特定の神経細胞である場所細胞が動物が特定の場所にいるときに発火することを発見しました。この発火により、脳は動物の位置を知るための地図を作成します。

境界と場所細胞の発火
環境の境界は、場所細胞の発火パターンに影響を与えます。例えば、箱の壁の中間地点で発火する場所細胞もあれば、壁の近くにいるときに発火する場所細胞もあります。これらの細胞の発火位置は、環境のサイズや形状によって変化します。これは、ヒッポカンパスが境界やエッジを検出して動物の位置を判断するために重要な役割を果たしていることを示唆しています。境界やエッジに反応する細胞は、ヒッポカンパスへの入力で見つかります。

物体の位置を覚える
場所細胞は、環境内の自分の位置だけでなく、物体の位置を覚えるのにも役立ちます。実験では、参加者が環境を探索し、特定の物体の位置を思い出す必要があります。環境のサイズや形状の変化によって、参加者は物体の位置を認識する方法に影響を受けます。場所細胞の発火パターンは、これらの変化に応じて変化し、脳は物体の位置を覚えるために場所細胞の発火パターンを保存しています。

移動とグリッド細胞
自分自身の動きも、環境内の位置を決定する上で重要な役割を果たします。パスインテグレーションと呼ばれる経路上の動きの統合は、出発点に戻るための進行方向を推定するのに役立ちます。グリッド細胞は、場所細胞に似たもので、環境全体にわたってグリッド状の発火パターンを示します。各グリッド細胞の発火パターンは、他のグリッド細胞と比較してわずかにシフトされており、発火位置の仮想的なグリッドを作成しています。動物が移動すると、電気活動は一つのグリッド細胞から別のグリッド細胞へと移行し、脳は自分の位置を追跡することができます。グリッド細胞は人間の脳でも見つかっており、人間の空間記憶において重要な役割を果たしています。

▼今回の動画