2023.09.27 2023.09.28

TEDx要約:私たちの都市と町のための水に敏感な未来を展望する

marugotoyoten

カナダのオンタリオ州の政治家であるトニー・ワンが「私たちの都市と町のための水に敏感な未来を展望する：トニー・ウォンがTEDxCanberraで」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

トニー・ワン

専門分野:政治
経歴:カナダのオンタリオ州で活動する政治家

３つの要点

要点１
都市は水不足の影響を受ける。水制限が課された経験から、代替水源の利用が重要である。
要点２
水感応型都市を目指すべき。雨水や下水を利用し、持続可能な水の管理方法を探求する必要がある。
要点３
下水は資源回収の機会である。資源回収プラントの整備や緑のインフラの導入により、持続可能な未来を築くことができる。

要約

都市における水不足の影響
水不足は都市に大きな影響を与えることがあります。1990年代中盤、オーストラリアは深刻な干ばつに直面し、主要な貯水池が干上がりました。その結果、首都全てで水制限が課されました。この問題に対処するため、政府は淡水化プラントの建設を決定しました。しかし、これらのプラントが完成間近になると、壊滅的な洪水、熱波、山火事が起こりました。これにより、都市が気候の極端な変化に対して脆弱であることが浮き彫りになりました。都市をより強靭にするためには、水の管理方法を見直す必要があります。エネルギーを多く消費する淡水化プラントに頼るだけでなく、雨水や下水を非飲用目的に利用するなど、代替水源の利用を考えるべきです。これにより、限られた飲料水供給への依存を減らし、より持続可能な都市の未来を確保することができます。

未来の都市のビジョン
気候変動と増加する熱波に直面している中で、水の安全保障を重視し、都市の熱を緩和する水感応型都市を作ることは重要です。これを実現する方法の一つは、私たちの日常生活で水の使用方法を見直すことです。トイレの流す水や芝生の散水などの非必要な目的に飲料水を使用する代わりに、雨水や下水などの代替水源を探求するべきです。私たちの家庭で二つの蛇口システムを導入することで、飲料水への依存を減らすことができます。さらに、湿地や緑の壁などの生態系を取り入れることは多くの利点をもたらします。これらの緑地は水質を改善するだけでなく、生物多様性を向上させ、都市に冷却効果をもたらします。これらのアイデアを取り入れることで、より持続可能で強靭な未来の都市を創造することができます。

下水からの資源回収
下水はただの廃棄物ではありません。エネルギーや栄養素などの貴重な資源を含んでいます。下水処理を負担と見なすのではなく、資源回収プラントとして捉えるべきです。これらの資源を回収・再利用することで、外部の資源への依存を減らし、より持続可能な未来に貢献することができます。水質を改善するためには、バイオフィルターや湿地などの緑のインフラの整備にも注力するべきです。これらの緑地は雨水を浄化し、汚染物質を除去するのに役立ち、水をより清潔で安全なものにします。さらに、これらの緑地は都市のオーチャードやコミュニティガーデンなどの生産的な景観としても活用でき、生物多様性を向上させ、コミュニティの絆を深めることができます。

水感応型都市の構築
水感応型都市を作るためには、水の管理を都市開発のあらゆる側面に統合する必要があります。これには湿地、緑の壁、雨の庭などを取り入れて雨水を浄化し、水質を改善することが含まれます。これらの緑地を生態回廊で結ぶことで、都市の生物多様性を向上させ、洪水の軽減に役立つネットワークを作ることができます。さらに、水とエネルギーの関係を探求することで、地元のエネルギー生産が給湯用の熱を提供し、エネルギー消費を削減することができます。これらのアイデアを受け入れ、協力して行動することで、水と都市が調和して共存する未来を築くことができます。私たちには必要な変革を行い、より持続可能で強靭な都市の未来を創造する責任があります。

▼今回の動画