2023.09.28

TEDx要約:壁ではなく、レンガを育てること

marugotoyoten

アメリカの建築家であるジンジャー・クリーグ・ドシエが「壁ではなく、レンガを育てること：Ginger Krieg Dosier at TEDxWWF」について語りました。この動画の要点と要約をまとめました

スピーカー

ジンジャー・クリーグ・ドシエ

専門分野:建築
経歴:微生物による石灰化を利用したレンガ製造法を開発。従来の窯焼きをせず、砂と尿素、塩化カルシウム、非病原性の細菌スポロサルキナ・パスチュリーを層状に積み重ねた形状にこれらを注入し、数日後に細菌が化学反応を起こし、砂をレンガに結合させる。この方法により、ドシエは年間80億トンの二酸化炭素排出削減が可能と推定されている。2010年、ドシエはメトロポリス・ネクスト・ジェネレーション・デザイン・コンペティションで優勝し、bioMASONというバイオテクノロジーのスタートアップ企業を立ち上げた。同社は2013年のダッチ・ポストコード・ロッタリー・グリーン・チャレンジでも優勝している。

３つの要点

要点１
砂利の製造は大気汚染の問題を引き起こしている
要点２
バクテリアを使った砂利の育成は持続可能な方法である
要点３
この革新的なアプローチは建設業界を革命し、持続可能な世界を創造する

要約

導入
砂利は、シンプルで取り扱いが容易なため、建設業界で広く使用されています。しかし、従来の砂利の製造は大量の炭素汚染物質を大気中に放出します。これは、炭素汚染物質が気候変動に寄与するという重要な問題です。しかし、化石燃料に頼らずに砂利を作る方法があるとしたらどうでしょうか？そこで、バクテリアを使って砂利を育てる革新的な方法が登場します。

生物模倣学：自然から学ぶ
自然は常に偉大な教師であり、科学者たちは多くの発明に自然界からのインスピレーションを見つけてきました。生物模倣学は、自然から学び、そのプロセスを模倣することを研究するものです。自然がどのように強くて耐久性のある材料を作り出すかを研究することで、私たちは自分たちの建設材料をより持続可能なものにする方法を見つけることができます。

プロセス：バクテリアから砂利へ
バクテリアを使って砂利を育てるプロセスには、いくつかのステップがあります。まず、バクテリアは制御された環境で培養されます。これらのバクテリアはセメントのような物質を生成する能力を持つ特別なものです。次に、バクテリアを使用してセメント溶液を作ります。この溶液は、バインダーとして機能する砂に塗布されます。時間が経つにつれて、バクテリアは成長し増殖し、砂利として使用できる固体の生物セメント材料を形成します。

未来：製造業の革新と持続可能な世界の構築
このプロセスの拡大には課題がありましたが、潜在的な利点は非常に大きいです。バクテリアを使って砂利を育てることで、化石燃料への依存を減らし、数百万トンの炭素汚染物質を防止することができます。これは気候変動との戦いに役立つだけでなく、より持続可能な製造業を創造します。さらなる研究と開発により、この革新的なアプローチは建設業界を革命し、より緑の多い、持続可能な世界に貢献する力を持っています。

▼今回の動画